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上の丘自然農園について

​宮崎県日南市萩之嶺

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自然栽培とサステナブルと

私の家は、中学校のころまで五右衛門風呂でした。

薪でお湯をわかすためお風呂の時間は決まっていて、その時間を逃すとお風呂はお預け。

今考えるとなんて不便だったんだろうと思います。

でも、家族のつながりが濃く、心はいつも満たされて幸せでした。

今は蛇口からお湯がでるようにはなりましたが、この辺りの自然は変わらずに豊かです。

​私が実家へ戻ってきた八年前。

果樹園と田んぼが広がる上の丘地区は、農薬を使った従来型の農法が当たり前のように行われていました。

私も何も考えずにそれに習っていましたが、あるときおかしいなと気がついたのです。

その日は小松菜に三回目の農薬散布を予定していました。

防護マスクと防護服をつけ、風向きを考えて体に農薬がかからないように気をつけながらの農薬散布。

農薬を使った後には、必ずシャワーで全身にかかった農薬を洗い流すのですが、シャワーを浴びながらある疑問が頭に浮かんできたのです。

これだけ体に悪いものを使って、食べるものを作ってるのは不自然じゃない??と。

少しでも体にかかると大変なことになる薬剤を、収穫するまでに何回も野菜にかけるわけです。

そこから私の自然栽培の勉強がスタートしました。

種を播いてもうまく野菜が育たず、雑草に負けてしまい全く収穫ができない状況が続きました。

畑には草がボウボウ。

見かねた近所の人たちが「手が回ってないみたいだから、草刈りするぞー」と声をかけくれることもしばしば。

「畑を荒らすな」と忠告されることも多くありました。

種代がすべて無駄になった数年間は、どこかにあった私の自信を見事に消し去りました。

そして今、やっと少しずつ思う通りの米作り、野菜作りができるようになりました。

私の無謀な挑戦を静かに見守ってくれた友人、

時には厳しい言葉をかけつつも、見えないところでサポートしてくれた兄ちゃんたち、

そして大自然の力に心から感謝しています。

​自然本来の姿を今後も残していけるよう、サステナブルをテーマにしながら体にいい米と野菜をお届けしていきたいと思っています。

 

発酵とサステナブルと

上の丘地域では、果樹園と田んぼが広がる自然豊かな土地です。

40年前、田植えや稲刈りの日はそれぞれの田んぼに子供を含む住民全員が出て、作業をしている光景がありました。

私も幼い頃から、木材を組んで刈り取った稲を干す手伝いをしていました。

稲刈り後、各家庭では母親たちが麹を仕込んでいました。

味噌や醤油、甘酒など、昔から続いた各家庭の味を守ってきたのです。

私の実家ももちろんそうです。

 

しかし、今では私の母しかこの地域ではそれを続けてはいません。

私は小さな頃から母が麹から仕込んだ味噌や醤油で育ちました。

そのおかげで、風邪さえも引いたことがありません。

自然の醸す味で育ったため味覚と嗅覚が敏感で、この五感を活かして一時はバーテンダーの仕事をしていました。

自分で作った米で麹を仕込み様々な発酵調味料を作るという、日本で長年続いてきた風習を私は受け継いでいきたいと思っています。

私の作る米と相性の会う麹菌を探し、現在はその麹菌を300年続く京都のもやし屋さんから取り寄せて米麹を仕込んでいます。

発酵が生きている生麹。

美味しいだけではなく、私たちの土台をつくる腸を整えてくれる素晴らしい食材です。

自然のサイクルを生かした発酵を心がけているため、発酵食材のお届けは冬季限定とさせていただいております。

腸に働きかける、昔ながらの発酵食品を皆様にお届けしてまいります。

上の丘自然農園

​代表 谷口哲治

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